ラットプルダウンの正しいやり方|背中に効かせるコツと男女別目標重量を徹底解説

ラットプルダウンは、背中トレーニングの中でもかなり重要な種目です。背中の幅を作りたい人、くびれをきれいに見せたい人、姿勢を整えたい人、懸垂ができるようになりたい人に向いています。

シーテッドローが「背中の厚み・肩甲骨まわり」に効きやすい横引き種目だとすると、ラットプルダウンは広背筋を中心に背中の広がりを作る縦引き種目です。女性のボディメイクでは、背中の上部〜脇下が使えるようになることで、後ろ姿がすっきり見え、ウエストとの差も出やすくなります。

この記事では、ラットプルダウンの正しいやり方、背中に効かせるコツ、グリップ別の違い、男女・体重別の目標重量、よくあるNGフォームまで分かりやすく解説します。

ラットプルダウンで大事なのはこの3つ

ラットプルダウンで一番大切なのは、重さよりも「背中で引けているか」です。腕だけで引いてしまうと、広背筋ではなく二の腕や前腕ばかり疲れてしまいます。

  • 肩をすくめず、最初に肩甲骨を下げる
  • 手で引くのではなく、肘を下に引く
  • バーは首の後ろではなく、胸の上〜中部へ下ろす

ACE Fitnessのラットプルダウン解説でも、太ももパッドで下半身を固定し、腹部を軽く固め、肩甲骨を下げてからバーを胸の上部〜中部へ引く流れが紹介されています。上体を倒しすぎず、肘を床方向へ動かすことがポイントです。

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉

ラットプルダウンは広背筋の種目として有名ですが、実際には背中全体・腕・体幹も使います。フォームが崩れると、背中ではなく腕・首・肩に負荷が逃げやすいので注意が必要です。

部位主な働き見た目への効果
広背筋腕を上から下・後ろへ引く背中の幅、逆三角形、くびれ見せ
大円筋脇下〜背中外側の動きを補助背中上部の広がり
僧帽筋下部肩甲骨を下げる首肩のすっきり感、姿勢改善
菱形筋肩甲骨を寄せる肩甲骨まわりの引き締め
上腕二頭筋・前腕肘を曲げる、グリップを保持する引く力の補助、安定感

ラットプルダウンの正しいやり方

まず、太ももパッドを調整します。座ったときに太ももが浮かない高さに固定しましょう。パッドがゆるいと、引いたときに体が浮いてしまい、背中に集中しにくくなります。

  1. 太ももパッドで下半身をしっかり固定する
  2. グリップは肩幅よりやや広めに持つ
  3. 胸を軽く起こし、首を長く保つ
  4. 最初に肩を耳から遠ざけるように下げる
  5. 手ではなく肘を下に引く
  6. バーを胸の上部〜中部へ下ろす
  7. 戻すときは2〜3秒かけてゆっくり戻す

初心者は、極端なワイドグリップよりも肩幅の1.2〜1.5倍くらいから始めるのがおすすめです。広すぎると可動域が狭くなり、肩にも負担が出やすくなります。


背中に効かせるコツ

ラットプルダウンで背中に効かない人の多くは、手でバーを引いています。背中に効かせるには、手をフックのように使い、肘を脇腹・骨盤方向へ近づける意識が大切です。

  • 手ではなく肘を下げる:肘を脇腹へ近づける意識で引く
  • 肩をすくめない:引く前に肩甲骨を下げる
  • 上体を倒しすぎない:少し後傾はOKでも、のけぞりすぎはNG
  • 胸でバーを迎える:背中を丸めず、胸を軽く高く保つ
  • 戻すときも力を抜かない:背中でブレーキをかけながら戻す

戻すときに腕を伸ばすことは大切ですが、肩が耳まで上がって完全に力が抜けると、次の1回でまた腕引きになりやすくなります。腕は伸ばす、でも肩はコントロールする、という感覚で行いましょう。

グリップ別の効き方

ラットプルダウンは、グリップによって効きやすい部位やフォームの難しさが変わります。初心者は、まずミディアムの順手グリップから始めるとバランスよく背中に効かせやすいです。

グリップ狙いやすい部位特徴
ワイド・順手広背筋、大円筋背中の幅を狙いやすいが、広すぎには注意
ミディアム・順手広背筋全体初心者〜中級者に一番おすすめ
ナロー・ニュートラル広背筋下部、背中中央背中に効く感覚をつかみやすい
逆手グリップ広背筋、上腕二頭筋引きやすいが腕に入りやすい
パラレルグリップ広背筋、僧帽筋下部肩にやさしく扱いやすい
ビハインドネック非推奨首・肩への負担が大きい

「広く持てば持つほど背中に効く」と思われがちですが、広すぎると可動域が狭くなり、肩に違和感が出ることもあります。まずは順手・肩幅よりやや広めで、肘を下に引く感覚を作るのがおすすめです。

ビハインドネックは基本おすすめしない

首の後ろにバーを下ろすビハインドネック・ラットプルダウンは、昔はよく行われていましたが、現在は一般的なボディメイク目的ではおすすめしません。

首を前に突き出しやすく、肩関節にも負担が出やすいためです。背中を鍛える目的なら、バーを胸の前に下ろす通常のラットプルダウンで十分です。特に初心者や肩に不安がある人は、無理に首の後ろへ下ろす必要はありません。

目的別の回数・セット数

ラットプルダウンは、目的によって重量や回数を変えると効果的です。初心者や女性のボディメイク目的なら、まずは10〜15回を丁寧に行える重量から始めましょう。

目的回数セット数ポイント
背中の幅を作りたい8〜12回3〜4セット順手ミディアム〜ややワイドで、肘を真下に引く
姿勢改善・巻き肩対策12〜15回2〜3セット軽めで肩甲骨を下げる感覚を作る
女性のくびれ見せ10〜15回3セット脇下〜背中上部を引き締める意識で行う
懸垂の練習6〜10回3〜5セットやや重めで肩甲骨を下げてから引く練習をする
筋肥大目的6〜12回3〜5セットフォームを保てる範囲で徐々に重量を上げる

男女・体重別の目標重量

ここでは、Strength Levelのラットプルダウン基準を参考に、1回だけ引ける最大重量である1RMの目安を紹介します。実際のトレーニング重量は、1RMの70〜80%前後で8〜12回行うイメージにすると使いやすいです。

女性体重初心者初級者中級者上級者
50kg17kg27kg41kg57kg
55kg18kg28kg42kg59kg
60kg19kg30kg44kg61kg
65kg20kg31kg46kg63kg
男性体重初心者初級者中級者上級者
60kg31kg47kg67kg92kg
70kg37kg54kg76kg101kg
80kg42kg61kg84kg110kg
90kg47kg67kg91kg119kg

女性55kg前後なら、中級者の1RM目安は約42kgです。ただし、普段のトレーニングでは30kg前後をきれいに10〜12回引けるようになるだけでも、背中の感覚はかなり作りやすくなります。肩がすくむ、腕だけ疲れる、体を反らないと引けない場合は、重量を下げましょう。

重量を増やすタイミング

ラットプルダウンは、フォームが崩れない範囲で少しずつ重量を上げるのが大切です。肩がすくんだり、体を大きく倒したりするなら、その重さはまだ早い可能性があります。

  1. まずは同じ重量で10回×3セットを行う
  2. できたら12回×3セットを目指す
  3. 12回×3セットできたら、次回2.5〜5kgアップする
  4. 重くしたら8〜10回から再スタートする
  5. 肩がすくむ・体が反る・腕だけ疲れるなら重量を戻す

例として、20kgで10回×3セットができたら、次は20kgで12回×3セットを目指します。それができたら25kgに上げ、8〜10回から再スタートします。


よくあるNGフォーム

  • 腕だけで引く:上腕二頭筋や前腕ばかり疲れる原因
  • 肩がすくむ:首・肩に効きやすく、広背筋に入りにくい
  • 体を後ろに倒しすぎる:重すぎるサインで、背中ではなく反動になる
  • バーをお腹まで下ろす:下ろしすぎで肩に負担が出やすい
  • 首の後ろに下ろす:首・肩への負担が大きく、基本は非推奨
  • 戻すときに力を抜く:背中への刺激が抜けやすい

ラットプルダウンが背中に効かない原因

症状原因改善策
腕だけ疲れる手で引いている、重量が重い肘を下げる意識に変え、重量を下げる
首肩が疲れる肩がすくんでいる最初に肩甲骨を下げる
背中に入らない上体が丸い胸を軽く起こす
腰が痛い反りすぎ、倒れすぎ腹圧を入れて後傾角度を浅くする
肩が痛い引きすぎ、グリップが広すぎる胸上部までにし、手幅を少し狭める

背中に効かせたい場合は、最初の1〜2セットを軽めで行い、肩甲骨を下げる練習セットにするのがおすすめです。いきなり重くするより、背中に入る感覚を作ってから本番セットに入りましょう。

シーテッドローとの違い

背中をきれいに作るには、ラットプルダウンとシーテッドローをセットで入れるのがおすすめです。ラットプルダウンで背中の幅、シーテッドローで背中の厚みと姿勢を作るイメージです。

種目動き主な狙い見た目への効果
ラットプルダウン上から下に引く広背筋、背中の幅逆三角形、くびれ見せ
シーテッドロー前から後ろに引く背中中央、厚み姿勢改善、肩甲骨まわり
ワンハンドロー斜め後ろに引く広背筋、左右差背中の立体感
懸垂体を引き上げる広背筋+全身高い筋力、背中全体

ラットプルダウンをメニューに入れるなら

女性のボディメイクやリコンプ目的なら、ラットプルダウンは背中の引き締め・姿勢改善・くびれ見せに役立ちます。下半身種目や胸の種目と組み合わせると、全身をバランスよく鍛えられます。

目的おすすめメニュー
女性のボディメイク・リコンプラットプルダウン10〜12回×3セット、シーテッドロー10〜12回×3セット、チェストプレス10回×2〜3セット、レッグプレス10〜12回×3セット
背中をしっかり鍛えたい日ラットプルダウン8〜12回×3〜4セット、シーテッドロー8〜12回×3セット、ワンハンドロー10回×2〜3セット、リアデルト12〜15回×2〜3セット
初心者向けラットプルダウン12回×2〜3セット、シーテッドロー12回×2〜3セット、チェストプレス12回×2セット、レッグプレス12回×2〜3セット

まとめ:ラットプルダウンは背中の幅と後ろ姿を変える王道種目

ラットプルダウンは、背中の幅・後ろ姿・姿勢改善に役立つ王道種目です。特に女性のボディメイクでは、脇下〜背中上部が使えるようになることで、ウエストとの差が出やすくなり、後ろ姿がすっきり見えやすくなります。

一番大切なのは、重量よりも肩甲骨を下げる・肘で引く・胸の前に下ろす・戻しをゆっくり行う・首の後ろに下ろさないことです。

初心者は、まず10〜15回を丁寧に行える重量から始めましょう。肩がすくまず、腕だけでなく背中に効いている感覚が分かるようになったら、少しずつ重量を伸ばしていくのがおすすめです。

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