筋トレやダイエットを頑張っているときでも、誕生日や記念日、家族のお祝いなどでケーキを食べる場面はあります。「せっかくなら楽しみたいけれど、どのケーキを選べば太りにくい?」「糖質と脂質はどちらを気にするべき?」「チーズケーキは筋トレ向き?」と迷う人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、筋トレ・ダイエット中にケーキ店で選ぶなら、優先順位は総カロリーと1回量、たんぱく質の確保、脂質または糖質の確認、クリーム・土台・トッピングの量です。
ケーキに限定するなら、第一候補はクリームなしのプレーンシフォンケーキ、次に小さめのスフレチーズケーキ、その次がクリームが少なく小さめの苺ショートです。ケーキ以外も選べるなら、フルーツゼリーやシンプルなカスタードプリンの方が調整しやすくなります。
この記事では、筋トレ・ダイエット中にケーキ屋さんで選ぶべきメニュー、脂質制限・糖質制限別の考え方、避けたいケーキ、記念日当日の調整方法まで詳しく解説します。
まず結論:筋トレ・ダイエット中のケーキ選びで大事なのはこの4つ
ケーキ選びでは、「ショートケーキならOK」「チーズケーキなら筋トレ向き」と種類だけで判断しないことが大切です。
- 総カロリーと1回量を確認する
- 1日の食事でたんぱく質を確保できているかを見る
- 普段の食事方針に合わせて脂質または糖質を確認する
- ケーキの種類より、サイズ・クリーム・土台・トッピングを見る
特に持病がなく、一般的なカロリー制限で減量している人は、糖質より先に総カロリーと脂質を確認するのが実用的です。
ケーキは砂糖だけでなく、生クリーム、バター、チョコレート、チーズ、タルト台などから脂質が増えやすい食品です。脂質は1gあたり9kcalで、炭水化物やたんぱく質の1gあたり4kcalより高エネルギーです。
ダイエット方針別のおすすめケーキ
| 目的 | 第一候補 | 次点 | 注意したい商品 |
|---|---|---|---|
| 総カロリーを抑えたい | フルーツゼリー、コーヒーゼリー | プリン、プレーンシフォン | 大きさを最優先。小さいケーキが最も確実 |
| 脂質制限 | ゼリー、プレーンシフォン | シンプルなプリン、スポンジ多めの小さなケーキ | タルト、パイ、ミルフィーユ、ガナッシュ、バタークリーム |
| 糖質制限 | 栄養表示のある低糖質ケーキ | 土台なし・小さめのスフレ/ベイクドチーズケーキ | 低糖質でも脂質・カロリーが高いことがある |
| 筋肉維持重視 | プリン、スフレチーズケーキ | カスタード中心の小さなシュークリーム | ケーキだけで必要なたんぱく質を取ろうとしない |
| 誕生日のホールケーキ | 小さめのシフォン、クリーム薄めのスポンジケーキ | 小さめの苺ショート | 号数より何等分するかを先に決める |
| 厳格なケトジェニック | 糖質量が明記された専用品 | 医師・管理栄養士の指示に沿う | 見た目だけで一般のチーズケーキを選ばない |
健康な人の一般的な減量では、糖質と脂質のどちらかを絶対に悪者にするより、総摂取量を抑えながら継続できる方法を選ぶことが大切です。低脂質食と低炭水化物食を比較した12か月の無作為化試験でも、健康的な低脂質食と低炭水化物食の間で体重減少に有意差は認められませんでした。詳しくはDIETFITS試験を参考にしてください。
公的な食品成分表でケーキを比較すると?
文部科学省の食品成分データベースをもとに、一般的な食品100gあたりの栄養成分を比較すると、ケーキや洋菓子の違いが分かりやすくなります。実際の商品は、1個の大きさやレシピによって大きく変わります。
| 種類・100gあたり | エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| オレンジゼリー | 80kcal | 2.1g | 0.1g | 19.8g | 低脂質・低カロリー。ただし糖質制限向きではない |
| カスタードプリン | 116kcal | 5.7g | 5.5g | 14.0g | ケーキ店のデザートではバランスがよい |
| シュークリーム | 211kcal | 6.0g | 11.4g | 25.5g | 薄い皮+カスタード中心なら候補 |
| ベイクドチーズケーキ | 299kcal | 8.5g | 21.2g | 23.3g | 糖質は比較的少ないが脂質が高い |
| ショートケーキ・果実なし | 318kcal | 6.9g | 15.2g | 42.3g | クリーム量と1切れの大きさで差が出やすい |
この比較では、プリンはケーキ類より低カロリーで、たんぱく質も比較的確保できます。ただし、プリンアラモードのようにスポンジ、クリーム、カスタード、果物が加わる商品は、通常のプリンとは別物として考えましょう。
実際の商品ではケーキの種類以上に差が出る
大手洋菓子店の商品を見ると、同じケーキ店の商品でも栄養成分にはかなり差があります。
| 商品例 | エネルギー | 特徴 |
|---|---|---|
| シンプルなカスタードプリン | 170kcal | たんぱく質5.3g、脂質7.0g、炭水化物21.0g |
| スフレチーズケーキ | 237kcal | たんぱく質6.7g、脂質15.1g、炭水化物18.6g |
| 苺ショート | 285kcal | たんぱく質2.8g、脂質22.1g、炭水化物18.7g |
| モンブラン | 397kcal | 脂質17.9g、炭水化物53.2g |
| フルーツ系クレープケーキ | 425kcal | 脂質26.1g、炭水化物40.5g |
| ベリーとチーズを使ったタルト | 587kcal | 脂質39.6g、炭水化物49.8g |
「フルーツが多い」「甘酸っぱい」「軽い食感」といった印象だけでは判断できません。フルーツタルトは、タルト台、バター、アーモンドクリーム、チーズ、カスタードなどが重なると、ショートケーキより大幅に高カロリーになる場合があります。
ケーキ限定なら何を選ぶべき?
1位:プレーンシフォンケーキ
ケーキに限定するなら、最も選びやすいのはクリームなしのプレーンシフォンケーキです。
シフォンケーキは卵白の泡で体積を出すため、同じ見た目の大きさでも重量が軽くなりやすく、バタークリーム、チーズ、タルト台などを使わないシンプルな商品なら比較的調整しやすいです。
ただし、次のようなシフォンは別扱いです。
- 中央に生クリームが詰められている
- 表面全体を生クリームでデコレーションしている
- チョコレートやキャラメルソースが多い
- ナッツ、アイシング、バタークリーム付き
- 通常より極端に大きい
「シフォンだから低カロリー」ではなく、プレーンでクリームなしが条件です。
2位:小さめのスフレチーズケーキ
チーズケーキを選びたい場合は、濃厚なバスクチーズケーキやレアチーズケーキより、空気を含んだスフレタイプを優先しましょう。
スフレチーズケーキは卵の比率が高く、商品によってはたんぱく質が比較的多めです。ただし、チーズ由来の脂質はあるため、脂質制限の第一候補ではありません。
選ぶ条件は次の通りです。
- 小さめのカット
- クッキーやタルトの土台がない
- 生クリームが添えられていない
- 果物ソースやキャラメルが少ない
- 濃厚・バスク・ダブルチーズではなくスフレタイプ
3位:小さめでシンプルな苺ショート
誕生日らしいケーキを優先するなら、苺ショートが現実的です。ただし、ショートケーキは必ずしも低カロリーではありません。
選ぶなら、次のような商品が向いています。
- 背が低く、小さめ
- スポンジの比率が高い
- 生クリームの層が薄い
- 上に大きなクリーム絞りがない
- チョコレートやマカロンが付いていない
- 苺ジャムやシロップが少ない
ホールケーキなら、クリームの多い豪華な4号を4等分するより、シンプルな4号を6等分する方が調整しやすくなります。
4位:カスタード中心の小さなシュークリーム
ケーキ以外も許容できる場合は、小さなシュークリームも候補になります。薄いシュー皮とカスタード中心の商品を選びましょう。
避けたいのは、次のようなタイプです。
- ダブルクリーム
- クッキーシュー
- クロッカンシュー
- 生クリームが大半を占めるもの
- チョコレートコーティング
- 大きなジャンボシュー
「シュークリームは皮が軽いから低カロリー」とは限りません。クリーム量と大きさが重要です。
脂質制限中のケーキの選び方
脂質制限では、クリームやバターの量を減らすことが最優先です。
おすすめ順は次の通りです。
- フルーツゼリー・コーヒーゼリー
- クリームなしのプレーンシフォン
- 牛乳・卵・砂糖中心のシンプルなプリン
- スポンジが多くクリームが少ない小さなケーキ
- カスタード中心の小さなシュークリーム
反対に、脂質制限中に注意したいのは次のようなケーキです。
- タルト
- アップルパイ
- ミルフィーユ
- ミルクレープ
- ガトーショコラ
- 生チョコケーキ
- ティラミス
- バスクチーズケーキ
- レアチーズケーキ
- バタークリームケーキ
- ピスタチオやナッツを多く使ったケーキ
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の脂質目標量は総エネルギーの20〜30%とされています。詳しくは厚生労働省の策定ポイントを参考にしてください。
1日1,800kcalなら、脂質の目安は約40〜60gです。脂質22gのショートケーキ1個で、1日の脂質目安のかなり大きな割合を使う計算になります。ケーキを食べる日は、ほかの食事の揚げ物、脂身、ドレッシング、マヨネーズなどを控えると調整しやすくなります。
糖質制限中のケーキの選び方
糖質制限中は、見た目だけで判断せず、栄養成分が明記された低糖質商品を優先しましょう。
一般的な選び方は次の通りです。
- 糖質量が明記された低糖質ケーキ
- 土台なしの小さなスフレチーズケーキ
- 土台なし・ソースなしの小さなベイクドチーズケーキ
- 甘さ控えめのシンプルなプリン
- 食べたいケーキを半分にする
ただし、低糖質=低カロリーではありません。
例えば、低糖質の濃厚チョコショートの実例では、糖質は抑えられていても、カロリーや脂質は通常のショートケーキと大きく変わらない場合があります。詳しくは糖質78%カットの濃厚チョコショートの商品例も参考になります。
糖質制限中は、次の表示にも注意しましょう。
- 砂糖不使用でも小麦粉、果物、乳製品由来の糖質は含まれる
- 甘さ控えめは味の表現で、糖質やカロリーが低いとは限らない
- 糖質○%カットは比較対象を確認する
- 糖アルコールを除いた糖質と、炭水化物全体は別の数値
- 低糖質にするため脂質を増やしている商品もある
糖尿病治療中、血糖降下薬使用中、医師から糖質量を指示されている人は、一般的なランキングではなく、個別の食事指示を優先してください。
筋トレ中ならチーズケーキは高たんぱく?
「チーズや卵を使っているから、チーズケーキは筋トレ向き」と考える人もいますが、これは少し注意が必要です。
実際のケーキ1個に含まれるたんぱく質は、多くの場合3〜8g程度です。一方、運動習慣がある健康な人のたんぱく質摂取について、国際スポーツ栄養学会は1日1.4〜2.0g/kg、1回20〜40gを一般的な目安として挙げています。詳しくはISSNポジションスタンドを参考にしてください。
そのため、ケーキはたんぱく質食品ではなく、基本的には脂質・糖質を中心とした嗜好品として計算しましょう。
筋肉維持を考えるなら、ケーキから無理にたんぱく質を取ろうとせず、同日の食事で次のような食品を確保する方が効率的です。
- 鶏胸肉、魚、赤身肉
- 卵
- 豆腐、納豆
- 無脂肪・低脂肪ヨーグルト
- 低脂肪乳
- 必要に応じてプロテイン
ケーキを運動後に食べても、カロリーがなかったことになるわけではありません。運動後の糖質はエネルギー補給にはなりますが、筋肉の回復には別途十分なたんぱく質が必要です。
避けたい「ヘルシーに見えるケーキ」
フルーツタルト
フルーツが多いとヘルシーに見えますが、実際にはタルト台、バター、アーモンドクリーム、カスタード、生クリームの影響が大きいことがあります。
果物が乗っているから低カロリーとは限りません。
モンブラン
栗そのものは脂質が少ない食品ですが、モンブランにはマロンクリーム、砂糖、生クリーム、スポンジ、メレンゲなどが使われます。
栗の栄養価だけで判断せず、商品全体の大きさとクリーム量を見ましょう。
チーズケーキ
チーズケーキはたんぱく質が少し含まれますが、クリームチーズや生クリームによって脂質が高くなりやすいです。
特に、バスク、ニューヨーク、レア、ダブルチーズなどは濃厚になりやすい傾向があります。
フルーツムース
ムースは「果物を泡立てた軽いデザート」ではありません。生クリームを多く使うレシピもあります。
透明感のあるフルーツゼリーとは別物として考えましょう。
グルテンフリー・ヴィーガン・アレルギー対応
グルテンフリーやヴィーガン、アレルギー対応は、特定の原材料を使わないという意味です。カロリー・糖質・脂質が低いとは限りません。
米粉、ナッツ、植物油、豆乳クリームなどによって、通常品より高カロリーになる場合もあります。
記念日当日の実践方法
ケーキを食べる日は、食べる前後の調整が大切です。
厚生労働省は、お菓子・嗜好飲料の目安を1日200kcalとしつつ、食べすぎた日は翌日のお菓子を少なくするなど、ある程度の期間で調整する方法を紹介しています。詳しくは厚生労働省「お菓子や間食の取り入れ方」を参考にしてください。
ケーキを食べる日は、次の方法が実践的です。
- 購入前に「1個」「半分」「ホールの6分の1」など量を決める
- 甘い飲み物やアルコールを同時に重ねない
- 食事をケーキだけにせず、肉・魚・豆腐と野菜を先に確保する
- 揚げ物、マヨネーズ、クリーム系料理を同日に重ねない
- 余ったケーキをその日のうちに食べ切ろうとしない
- 翌日は絶食せず、通常の食事と運動に戻す
- 罰として過剰な有酸素運動を行わない
「ケーキを食べるために朝食と昼食を抜く」と、必要なたんぱく質や野菜まで不足し、夜に空腹が強くなる可能性があります。
主食や脂質を少し調整することはあっても、食事全体を抜く方法はおすすめしません。
ホールケーキを買うときの注意点
誕生日や記念日では、カットケーキではなくホールケーキを買うこともあります。
ホールケーキで大切なのは、号数よりも何等分して食べるかです。
| 選び方 | おすすめ | 避けたい例 |
|---|---|---|
| サイズ | 食べ切れる小さめサイズ | 余るほど大きいホールケーキ |
| カット数 | 4号なら6等分など小さめに分ける | 大きめに4等分して食べる |
| クリーム | 薄めの生クリーム、スポンジ多め | 全面クリーム、チョコクリーム、バタークリーム |
| トッピング | 苺やシンプルな果物 | マカロン、チョコ、ナッツ、キャラメルソース |
豪華なケーキを少しだけ食べるのも一つの方法ですが、実際には「余ったからもう一切れ」となりやすいです。最初から食べる量を決め、残りは翌日以降に分けるか、家族で分けると調整しやすくなります。
最終ランキング:筋トレ・ダイエット中に選びやすい洋菓子
ケーキ以外の洋菓子も含めるなら、次の順番が選びやすいです。
- フルーツゼリー・クリーム少なめのコーヒーゼリー
- シンプルなカスタードプリン
- プレーンシフォンケーキ
- 小さめのスフレチーズケーキ
- 小さめでクリームが少ない苺ショート
- カスタード中心の小さなシュークリーム
- 小さめのロールケーキ
- モンブラン
- チョコレートケーキ・ティラミス
- ミルクレープ・タルト・パイ・ミルフィーユ
ただし、このランキングよりも、半分にして食べる効果の方が大きい場合があります。
400kcalのケーキを半分にすれば200kcalですが、比較的軽い250kcalのケーキを2個食べれば500kcalです。種類だけでなく、実際に食べる量を必ず見ましょう。
まとめ:筋トレ・ダイエット中のケーキは種類より「量と脂質」を見る
筋トレ・ダイエット中にケーキを選ぶなら、まず1個のカロリーと大きさを確認しましょう。
一般的な減量では、糖質だけを怖がるより、総カロリーと脂質を見た方が実用的です。ケーキは生クリーム、バター、チョコレート、チーズ、タルト台などで脂質が増えやすく、少量でもカロリーが高くなります。
ケーキ限定なら、第一候補はクリームなしのプレーンシフォンケーキ、次に小さめのスフレチーズケーキ、誕生日らしさを重視するなら小さめでクリームが少ない苺ショートです。
脂質制限ならゼリー、プレーンシフォン、シンプルなプリン。糖質制限なら、栄養表示のある低糖質ケーキを選びましょう。ただし、低糖質でも脂質やカロリーが高い商品はあります。
筋肉維持を考えるなら、ケーキからたんぱく質を取ろうとするのではなく、同日の食事で肉・魚・卵・豆腐・納豆・ヨーグルト・プロテインなどを確保することが大切です。
ケーキはダイエット中に絶対禁止するものではありません。記念日や誕生日に楽しむなら、量を決め、甘い飲み物や揚げ物を重ねず、翌日から通常の食事と運動に戻すことが一番現実的です。
種類だけで決めず、1個のカロリー・大きさ・脂質・クリーム量を見る。これが筋トレ・ダイエット中のケーキ選びで最も失敗しにくい考え方です。
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