パリ・ヴァンドーム広場の名門ジュエラーの中でも、どこか“アーティスト気質”を感じさせるブランドがBoucheron(ブシュロン)。
ヴァンクリーフ&アーペルやショーメと同じ「ヴァンドーム系」ですが、その中でも 「都会的でグラフィカル」「ヴィンテージなお守り感」「コード系のモダンジュエリー」という3つの軸を強く持っているのが特徴です。
この記事では、
- ブシュロンというブランドの特徴・立ち位置
- 代表コレクション(Quatre・Serpent Bohème・Jackほか)の違い
- 年代別(10代〜60代)のおすすめの選び方
- 顔タイプ×骨格7タイプ別「似合いやすいライン」
- 婚約・オフィス・子どもの行事・記念日などシーン別の選び方
- 失敗しにくいブシュロン選びチェックリスト
までまとめてご紹介します。
「初めてのブシュロンで何を選べばいい?」「婚約指輪はちょっと個性的にしたい」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. Boucheron(ブシュロン)ってどんなブランド?
ヴァンドーム広場一番乗りのハイジュエラー
ブシュロンは1858年、パリでフレデリック・ブシュロンによって創業された老舗ハイジュエラーです。
1893年には、パリのヴァンドーム広場26番地に最初のブティックを構えたジュエラーとして知られ、「太陽光が一番きれいに入る角地」をあえて選んだ、というエピソードも残っています。
インドのマハラジャから巨大オーダーを受けた歴史や、現在はケリンググループ傘下で世界展開していることなどからも、
伝統はありつつ、時代の先端のクリエイションに挑戦し続けるメゾンという立ち位置がよく分かります。
「アーティスト気質」なハイジュエラー
近年のハイジュエリーでは、ヴァンタブラックやレジンなど革新的な素材使いでも注目されるブシュロン。
イメージをざっくり整理すると、
- Quatre(キャトル):都会的・グラフィカル・ジェンダーレス
- Serpent Bohème(セルパンボエム):ヴィンテージ感×お守りジュエリー
- Jack de Boucheron(ジャック):コード系のマルチウェア・ミニマルライン
がデイリーユースの三本柱。
さらに、動物ジュエリー(Animaux de Collection)や孔雀の羽モチーフ「Plume de Paon」など、アート性の高いシリーズが乗ってくるイメージです。
カルティエやショーメが「王道クラシック寄り」だとしたら、ブシュロンは
「正統派フランスの血筋を持ちつつ、少しエッジの効いたアーティスト肌のジュエラー」と考えると分かりやすいです。
2. 代表コレクション&人気ライン
2-1. Quatre(キャトル)|都会的でグラフィカルな“面のジュエリー”
「ブシュロンと言えばQuatre」と言ってよいほど、メゾンを象徴するアイコンコレクションです。
2004年に誕生し、アーカイブに残る4つのモチーフ
- グログラン(リボンのようなリブ模様)
- クル ド パリ(石畳のようなピラミッドパターン)
- ダブルゴドロン(丸みのある2本ライン)
- ダイヤモンドパヴェ
を1本のリングにギュッと凝縮した、通好みのコンセプト。
4色ゴールドやブラウンPVDを組み合わせたカラーバランスの妙も、ブシュロンならではです。
リングだけでなくネックレス・バングル・ピアスにも展開されているので、
「Quatreで手元〜首元までセットアップ」という楽しみ方をする人も多いコレクションです。
イメージ:アーバン・モード・ジェンダーレス。ストリートとハイファッションの間を行き来するような、少し「強め」なファッションが好きな人に◎
2-2. Serpent Bohème(セルパンボエム)|ヴィンテージ×お守り感
1968年に誕生し、半世紀以上にわたって愛されているアイコンがSerpent Bohème。
蛇の頭を抽象化したドロップ型モチーフにダイヤやカラーストーンをパヴェし、その周りをゴールドビーズでぐるりと囲んだデザインが特徴です。
もともとの蛇モチーフは、創業者が妻に贈った「旅の安全を守るお守り」ネックレスが起源と言われており、
「大切な人を守る」というロマンチックなストーリー性も人気の理由のひとつ。
近年は、ヴィンテージピースを再解釈したSerpent Bohème Vintageラインも登場し、花モチーフ×ドロップのネックレスやカフブレスなど、“これぞブシュロン”な世界観を楽しめます。
イメージ:ボヘミアン×クラシック×お守り。デニムにも黒ワンピにも馴染む、ヴィンテージライクなジュエリーを探している方にぴったりです。
2-3. Jack de Boucheron(ジャック)|コード系マルチウェア
2019年に登場した比較的新しいラインがJack de Boucheron。
オーディオケーブルのジャックとダイヤモンドのファセットから着想した、グラフィカルなクラスプと、細いゴールドワイヤーのコードで構成されています。
ブレスレットとして手首に巻いたり、ネックレスとして長く垂らしたり、ベルト風に使ったりと、
1本で何通りにもスタイリングできるマルチウェアジュエリーとして人気です。
イメージ:ミニマル・モダン・レイヤード上手。ファッションのテイストを選ばないので、「毎日つけっぱなしジュエリー」にも◎
2-4. Animaux de Collection(アニモー ドゥ コレクション)|動物ジュエリー
ハチドリ、猫、鹿、レオパード猫、蛇など…20種以上の動物をモチーフにした、ブシュロンの“動物園”コレクション。
リング・ペンダント・イヤリングなどにそれぞれの動物が立体的にデザインされ、まさに「自分だけの守護獣」を選ぶ感覚で楽しめます。
価格帯はハイジュエリークラスのものも多いですが、
キャラクター性のあるジュエリーで自分らしさを出したい人にはたまらないラインです。
2-5. Plume de Paon(プリュム ドゥ パオン)ほか
クジャクの羽をインスピレーション源にしたPlume de Paonは、透かし細工と有機的なカーブで羽根の軽さ・しなやかさを表現したシリーズ。
ほかにも、ヴァンドーム広場の建築ラインから着想を得たVendôme Liseréなど、アート性の高いコレクションも多数展開されています。
2-6. ブライダルライン
ブシュロンのブライダルは、いわゆる「ザ・王道エンゲージ」よりも、
Quatre・Serpent Bohème・Facette・Refletなどをベースにした、モード寄りの婚約・結婚リングが中心です。
「他のカップルとかぶらない婚約指輪が欲しい」「ファッションジュエリー感覚でつけられるマリッジがいい」というカップルに支持されています。
3. 年代別(10代〜60代)ブシュロンの選び方
ブシュロンは全体的に高価格帯なので、現実的に自分で購入しやすいのは20代後半以降ですが、
「もらう」「いつか欲しい」を含めて年代別におすすめの軸を整理してみます。
10代|憧れブランドとして知っておく時期
10代は「ブシュロンってこういう世界観のブランドなんだ」と知るフェーズ。
もしギフトでもらえるなら、
- Serpent Bohème 小ドロップペンダント(YG/PG×一粒ダイヤ or 白系ストーン)
- Jack 1ループブレスレット
など、将来も長く使える華奢でシンプルなものがおすすめです。
20代|初ブシュロン&オフィスデビュー世代
就活〜社会人デビュー期の20代は、オフィスでも浮かないサイズ感が大事です。
初ブシュロンとして人気なのは、
- Serpent Bohème 小モチーフネックレス
- Jack de Boucheron 1ループブレスレット(地金のみorハーフパヴェ)
ちょっと背伸びするなら、細身のQuatre Radiant / White Editionリングを右手用に選ぶのも◎。
「婚約指輪は別ブランド、ファッションジュエリーとしてブシュロン」という選び方もよく見られます。
30代|結婚・出産・行事ラッシュ世代
結婚・出産・昇進・子どもの行事など、フォーマルシーンが増えてくる30代。
ブライダルで選ぶなら、
- 他と被りにくい婚約指輪として、QuatreベースのソリテールやFacette
- Serpent Bohème風のドロップソリテールで個性を出す
毎日の仕事や子育てには、
- Serpent Bohèmeミディアムネックレス+ピアスのセット
- Jack 2〜3ループをネックレス&ブレスで使い回し
といった使い方が現実的です。
子どもが小さいうちは、引っかかりの少ないJackや小ぶりSerpentが特に重宝します。
40代|「ちゃんとした一本」を持ちたくなる時期
40代になると、一生ものとして使える主役ジュエリーが欲しくなるタイミング。
おすすめは、
- Quatre Classique やや幅広リング/バングル:手元のメインピースとして
- Serpent Bohème ミディアム〜ラージネックレス:ジャケットや黒ワンピに映える一本
若い頃よりも、一段ボリュームのあるQuatreやSerpentの方が、骨格や顔立ちとバランスが取りやすくなります。
50代|節目の記念が増える世代
結婚10周年・20周年・子どもの独立など、自分へのご褒美を贈りたくなる50代。
- Quatre のフルエタニティリングをアニバーサリーリングに
- Plume de Paonのイヤリングやリングのセットでフォーマル用を1組
- Serpent Bohème Vintage カフやロングネックレスで、ヴィンテージ感のあるハイジュエリーを一点投入
60代〜|一生モノの総仕上げ&継承を意識する世代
還暦・退職・金婚式など、人生の節目が重なる60代以降。
- ジャケットに映えるPlume de Paonの大ぶりブローチ/イヤリング
- Animauxのリングで「自分の守護獣」を決める
将来、子や孫に譲ることを考えるなら、Quatre・Serpent Bohème・Plumeなど、ブシュロンらしさが一目で分かるアイコンピースを選んでおくと喜ばれやすいです。
4. 顔タイプ×骨格7タイプ別:似合いやすいブシュロン
ここからは、顔タイプ診断・骨格診断の考え方をヒントに、
「直線 or 曲線」「ボリューム」の観点から似合いやすいコレクションを目安として整理してみます。 ※あくまで目安なので、最終的には「好き!」とときめくかどうかを大切に。
A. 直線顔(クール・エレガント)× ストレート/クラシック骨格
顔立ちも体つきも直線的・シャープなタイプは、
- Quatre(特にClassique / Black / White Editionのリング・バングル)
- Vendôme Liseré系の幾何学コレクション
- Jack de Boucheron(コード+グラフィカルなクラスプ)
のような線や面がはっきりしたデザインが得意です。
リング幅も、細すぎるより中〜やや太めの方が、手の存在感と釣り合います。
B. 曲線顔(フェミニン・ソフトエレガント・キュート)× ウェーブ寄り骨格
柔らかいパーツ・なだらかなボディラインを持つタイプには、
- Serpent Bohème(ドロップ+ビーズの曲線デザイン)
- Plume de Paon(羽根モチーフのしなやかなライン)
などの曲線×繊細なデザインがよく似合います。
SerpentはS〜Mサイズのモチーフがバランスよく、大きすぎるとジュエリーだけが浮いて見えることもあるので注意しましょう。
C. フレッシュ/クールカジュアル × カジュアル骨格
Tシャツやデニムなどカジュアルスタイルが多いタイプには、
- Jack 1〜3ループ(シンプル地金 or ハーフパヴェ)
- 細身のSerpent Bohèmeリングやバングル
のようなミニマルで軽やかなジュエリーがぴったり。
「よく見るとブシュロン」と分かるくらいのさりげなさが、日常コーデにうまく馴染みます。
D. ドラマティック/ハイファッション系(存在感強め)
顔立ち・骨格ともに華やかで、ボリュームジュエリーにも負けないタイプには、
- 幅広Quatreリング・バングル
- Serpent Bohème Vintage のカフ・サントルネックレス
- Animaux de Collection の大ぶりリング
といった立体感のある主役級ピースがよく映えます。
パーティやレセプションで「少し攻めた」ジュエリーを楽しみたい方におすすめです。
5. シーン別:ブシュロンの選び方
5-1. 就活・オフィス
ビジネスシーンで使うなら、控えめサイズ&上品カラーを意識して。
- Serpent Bohème Sサイズペンダント(ダイヤ or 白系ストーン)
- Jack 1ループブレスレット(YG/PGのシンプルタイプ)
Quatreは幅広リングだとかなり存在感が出るので、オフィス用には細身 or 地金のみが無難です。
5-2. 婚約・結婚
ブシュロンのブライダルは、「王道よりも個性派・モード派向き」な印象。
- 婚約指輪:Quatreベースのソリテール/Facetteなど、モダンソリテール
- 結婚指輪:Quatreの細身バンドをペアで
「婚約は他ブランド、マリッジはQuatreで個性を出す」
「婚約も結婚もブシュロンで、Quatre×Serpentの組み合わせにする」など、カップルごとのアレンジも楽しめます。
5-3. 子どもの入園・入学・卒業式
学校行事では、派手さよりきちんと感&上品さを優先。
- Serpent Bohème S〜Mペンダント+小粒ピアス(白〜淡色ストーン)
Quatreの幅広リングやAnimauxなどインパクトの強いものは、学校よりパーティ向き。
「よく見るとブシュロン」と分かるくらいの控えめコーデがおすすめです。
5-4. 誕生日・結婚記念日・自分へのご褒美
- 20〜30代:初ブシュロンにSerpent Bohèmeペンダント or Jackブレス
- 10周年結婚記念など:細身Quatreリングを「節目リング」として追加
- 40〜50代:一本で格を上げてくれるQuatreバングル/幅広リング、Serpent Bohème Vintage のカフやロングネックレス
「見るたびにがんばろうと思えるか」「ライフスタイルと合っているか」を軸に選ぶと、長く愛せる一本になります。
5-5. 還暦・退職・金婚式など
フォーマルな場にふさわしい、主役級ジュエリーを選ぶなら、
- Plume de Paonのボリュームイヤリング/ブローチ
- Animauxのリング(干支や好きな動物をトーテムに)
将来子や孫に譲ることを意識するなら、
Quatre・Serpent Bohème・Plumeなど「ブシュロンらしさが一目で分かる」アイコンコレクションから選ぶのがおすすめです。
6. 失敗しにくいブシュロン選びチェックリスト
- まずは“どの軸のコレクション”か決める
・グラフィカルでモード → Quatre
・ヴィンテージ×お守り感 → Serpent Bohème
・ミニマルなコード系 → Jack de Boucheron
・動物・孔雀など個性派 → Animaux / Plume de Paon - 顔タイプ&骨格で「直線 or 曲線」「華やか度」を確認
・直線×ストレート → Quatre/Jack/幾何学ライン
・曲線×ウェーブ → Serpent Bohème/Plume de Paon
・ドラマティック系 → 幅広Quatre/Serpent Bohème Vintage/Animaux - 年代&ライフスタイルでボリュームを調整
・20代:小ぶりSerpent・細身Jack中心
・30〜40代:中〜太めQuatre、ミディアムSerpentで存在感UP
・50代〜:PlumeやAnimauxなどボリュームピースも選択肢に - “一生モノ”はアイコンの基本形を選ぶ
Quatre Classique、Serpent Bohèmeの王道ドロップモチーフ、Jackのシンプルゴールドなど、
ブランドのアーカイブとストーリーに根ざしたベーシックなデザインは、トレンドに左右されにくく世代を超えて受け継ぎやすいです。
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ぜひ、自分のライフスタイルと“ときめき”にぴったり合う一生もののブシュロンを見つけてくださいね。


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