ドクター・バーバラ・シュトルム(Dr. Barbara Sturm)はひと言でいうと、
「“炎症ケア”に命をかけた、ドイツ発ドクターズ系ラグジュアリースキンケア」です。
価格帯はエリクシールやオバジより一段上、
ちょうどSUQQU〜ラ・プレリーの間くらいのハイエンドゾーン。
「攻めすぎないけれど、ちゃんと効く」を目指した“モレキュラー(分子)コスメ”という、少し独特な立ち位置のブランドです。
この記事では、
- ブランドの歴史・コンセプト・価格帯
- 主要ラインナップと人気アイテム
- メンズ向けアイテムの特徴
- メリット・デメリットと他ブランドとの比較
- 年齢・肌質別のおすすめ組み合わせ
までを一気に解説します。
1. ブランド概要・コンセプト・立ち位置
1-1. 誰が作っているブランド?
- 創設者は、ドイツの審美医師Dr. Barbara Sturm(バーバラ・シュトルム医師)
- PRP治療(通称“ヴァンパイアフェイシャル”)など、非外科的なアンチエイジング治療で知られるドクター
- 25年以上の研究と臨床経験をベースに、「Molecular Cosmetics(モレキュラー コスメティクス)」ラインを立ち上げ
1-2. ブランド哲学「アンチ・インフラメーション」
ブランドのキーワードは徹底した「アンチ・インフラメーション(抗炎症)」。
バーバラ・シュトルム医師はブランドの理念(ethos)について、
「肌を攻撃するのではなく、尊重して癒やすこと」
と語っています。
そのため、
- 強い酸によるピーリング
- 高濃度レチノールをガンガン攻めるケア
といった“攻め一辺倒”ではなく、
炎症を抑えてバリア機能を守ることで、長期的にエイジングを遅らせるという発想がベースになっています。
1-3. コア成分:ポースレイン(Purslane)とは?
ドクター・シュトルムの全ラインの「心臓」にあたるのが、ハーブの一種である
Purslane(スベリヒユ/ポースレイン)。
ポースレインは、
- 強力な抗酸化成分グルタチオン
- ビタミンA・βカロテン
- オメガ3脂肪酸
といった栄養を豊富に含み、
- 抗炎症
- 創傷治癒
- テロメラーゼ活性化(細胞の寿命に関わる酵素)
などの働きが報告されている“スーパーフード”とされています。
ブランド公式でも、ポースレインを
「若返りの泉(Fountain of youth)」と表現し、主役級のアンチエイジング成分として全面に押し出しています。
1-4. どのくらい高級?価格帯とポジション
海外公式サイトの価格感(目安)はこんなイメージです。
- ヒアルロニック セラム:30mL前後で 約€285(4〜5万円クラス)
- フェイスクリーム:50mLで 約€165
- クレンザー:€55前後
日本の感覚に置き換えると、
- ドラスト〜通常デパコス:エリクシール・SK-II・アルビオンなど
- シュトルム:その一段〜二段上
- さらに上:ラ・プレリー、オーガスト・inusテン系
という「セレブ系ドクターズスキンケア」ポジションに入ります。
ロンドン/ニューヨーク/ロサンゼルスなど世界各地に、
スパ&ブティックを展開している、完全ラグジュアリーブランドです。
2. ライン構成ざっくり解説
公式カテゴリーから、主なラインを整理すると以下の通りです。
- ベーシックライン
Cleanser, Face Cream, Face Cream Rich, Face Cream Light など“基本の保湿ライン” - Serums(美容液)
Hyaluronic Serum/Super Anti-Aging Serum/Lifting Serum/Night Serum/Glow Drops/Anti-Pollution Drops/Sun Drops SPF50 など - Clarifying Collection(クラリファイング)
ニキビ・混合肌向け。Clarifying Serum/Face Cream/Mask など - Super Anti-Aging Collection
深いシワ・たるみなど“大人のエイジング”向け集中ライン - Men’s Collection(メンズ)
Face Cream Men/Cleanser/Men’s Discovery Kit など - Body・Hair・インナーケア
ボディクリーム・ヘアケア・サプリメントなど全身ケアライン
基本のステップはどのラインもシンプルで、
「クレンザー → セラム → クリーム」+αという分かりやすい設計です。
3. ベストセラー&人気商品レビュー
Sephoraや公式ベストセラー、海外レビューを総合すると、
特に人気なのは 「ヒアルロニック セラム」「フェイスクリーム」「ザ・グッドCセラム」「グロウドロップス」 あたりです。
3-1. Hyaluronic Serum(ヒアルロニック セラム)
ブランドを代表する一本。
Sephoraでは★4以上・レビュー1,000件超えの看板アイテムです。
特徴
- 複数の分子量のヒアルロン酸をブレンド(短鎖・長鎖)
- 表面のうるおい+角層深部の水分保持、両方を狙う設計
- もちろんポースレインも配合し、炎症ケアをプラス
口コミ傾向(海外レビューまとめ)
- ベタつかず、すぐ肌になじむウォータリーなテクスチャ
- 1週間ほどで乾燥感の軽減・ふっくら感を感じたという声が多い
- 継続使用で「小ジワが目立ちにくくなった」「メイクのりが良くなった」という評価も
メリット
- ほぼ全ての肌質に合いやすい“水分ブースター”
- インナードライ・敏感寄りの人でも使いやすい、比較的マイルドな設計
デメリット
- 30mLで3〜4万円台クラスと非常に高価
- 「ヒアルロン酸美容液」として見ると、コスパは他ブランドの方が良いという声も多い
3-2. Face Cream / Face Cream Rich / Face Cream Light
ブランドのベーシック保湿クリーム。
中でも無印のFace Creamがベストセラー入りしています。
特徴
- ポースレイン+抗酸化成分で、バリア機能と保湿をサポート
- 24時間うるおい・ハリ・ツヤアップをうたう万能クリーム
テクスチャ選びの目安
- Light:混合〜普通肌/春夏向き
- 通常:普通〜やや乾燥肌/オールシーズン
- Rich:乾燥〜超乾燥肌/秋冬・ナイトクリーム向き
口コミ傾向
- 「こっくりしているのに、意外とベタつかない」「メイク前でも使いやすい」という声多数
- 一方で「この価格ならもっとドラマチックな変化が欲しい…」という、コスパへのツッコミも多い
3-3. The Good C Vitamin C Serum(グッドC ビタミンCセラム)
ビタミンC系美容液のベストセラー。
特徴
- L-アスコルビン酸ではなく、THD AscorbateなどマイルドなC誘導体を複合
- 刺激を抑えつつ、シミ・くすみ・ハリにアプローチする設計
- ポースレインとの組み合わせで、“攻めすぎないCケア”を実現
向いている人
- 高濃度ビタミンCで赤くなりやすい敏感寄り肌
- オバジC25などが刺激強すぎて続かなかった人
- 「即効でガツン!」より“じんわり透明感+ハリ”を狙いたい人
3-4. Glow Drops/Anti-Pollution Drops/Sun Drops SPF50
“ドロップス系”美容液は、スキンケアとメイクの間に仕込む1〜2滴のブースターとして人気です。
- Glow Drops
くすみ・ツヤ不足向け。メイク前に仕込むと、内側から発光したようなグロウ感を演出。 - Anti-Pollution Drops
ブルーライトや大気汚染、タバコ煙など環境ダメージから肌を守る“都会肌向けドロップ”。 - Sun Drops SPF50
SPF50の日焼け止め美容液。クリームと混ぜたり上から重ねる使い方で、スキンケアにUV機能をプラス。
どれも“いつものスキンケアに世界観をひとしずく足す”ようなアイテムで、ラグジュアリーブランドらしい楽しみ方ができます。
3-5. Clarifying Collection(クラリファイング:ニキビ・毛穴ライン)
大人ニキビ・マスク荒れ・ゆらぎがちな混合〜脂性寄り向けのライン。
- Clarifying Serum
- Clarifying Face Cream
- Clarifying Mask
特徴
- ポースレインに加え、キノコ由来エキスなど抗炎症・鎮静成分を配合
- ニキビ・赤み・ざらつきを抑えつつ、バリア機能は守る設計
向いている層
- 大人ニキビ・ホルモンバランスによる吹き出物
- マスク生活で頬〜口周りが荒れやすい人
- 「超オイリー&重度ニキビ」よりは、敏感寄りの混合〜脂性肌向け
4. メンズライン(Men’s Collection)の特徴
4-1. Face Cream Men(フェイスクリーム メン)
特徴
- 男性向けに軽め&高速吸収に設計されたフェイスクリーム
- ポースレイン+オウゴン根エキスなどで、ひげ剃り・ストレスによる炎症を鎮める
- 顔〜目元までこれ一つでOKな“オールインワン寄り”の設計
使い方の推奨
- 朝晩、洗顔後の顔・首・目周りに使用
- ヒゲ剃り後は、ヒアルロニックセラム → Face Cream Menの順に重ねると、より赤み対策に◎
こんな男性におすすめ
- 20代後半〜50代のビジネスマン
- カミソリ負けしやすい/赤み・ひりつきが出やすい
- ベタつくスキンケアが苦手だが、肌の清潔感・ツヤ感は欲しい
4-2. Men’s Discovery Kit
クレンザー/フェイスクリームメン/ヒアルロニックセラムミニ/フェイススクラブなどがセットになった、メンズ向けトライアルキット。
- 「とりあえずドクター・シュトルムを試してみたい」男性の入門に最適
- ギフト用にも人気で、誕生日や昇進祝いなど“ちょっと特別な贈り物”として選ばれやすい
ステップが少なくてシンプルなため、
「洗顔 → ヒアルロン → Face Cream Men」の3ステップで、ビギナーでもすぐに続けやすいのが魅力です。
5. ドクター・シュトルムのメリット・デメリット
5-1. メリット
- “炎症を起こさない”という長期目線のアンチエイジング
ピーリングや高濃度レチノールに頼らず、炎症を抑えて老化スピードをゆるめる発想。
敏感寄り・赤くなりやすい人でも取り入れやすい。 - ポースレイン中心の抗炎症・抗酸化処方
抗炎症・抗酸化・創傷治癒・オメガ3補給など、多機能なハーブを核にしているため、
「攻めすぎないのに、じんわり効く」印象の仕上がり。 - シンプルで分かりやすいステップ
基本はクレンザー+セラム+クリーム。そこにNight SerumやDropsを足すだけなので、
「アイテムが多すぎて訳が分からない」という状態になりにくい。 - 敏感〜エイジングまで幅広くカバー
Clarifying(ニキビ)、Super Anti-Aging、Men’s、Kids&Babyラインなど、
家族でブランドを統一することも可能なラインナップ。
5-2. デメリット
- とにかく価格が高い
ヒアルロニックセラムは30mLで3〜4万円台、フェイスクリームも2万円前後〜と、完全にラグジュアリーゾーン。
「効果は好きだけど、リピートはセールのときだけ」という声も多い。 - “値段相応かどうか”は意見が分かれる
成分的には高品質だが、「ポースレイン自体は安価なハーブで、価格の多くは研究費やブランディングでは?」という冷静な見方もある。 - 即効性はあるが、美容医療レベルではない
ハリ・ツヤ・ふっくら感などの変化は感じやすいものの、
リフトアップやシミ改善に関しては、あくまでも「コスメの範囲内」と考えた方が現実的。 - ミニマルなデザインが“地味”に感じることも
シンプルな白ボトルと控えめな香りで、「ギラギラ容器のラグジュアリー感」が好きな人には物足りない場合も。
6. 他ブランドとの比較:どんな立ち位置?
| ブランド | 価格帯 | コンセプト | 強み | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| Dr. Barbara Sturm | 高〜ハイエンド | 抗炎症×モレキュラーコスメ。ポースレイン中心。 | 炎症を起こさず、長期的にエイジングを遅らせる発想。敏感〜エイジングまで幅広く対応。 | 赤くなりやすい・敏感寄りで、なおかつハイエンドスキンケアを楽しみたい人。 |
| ラ・プレリー | 超高級 | 細胞コンプレックス×キャビア・プラチナ・ゴールド。 | ラグジュアリーな使用感とステータス性。高い保湿&ハリ。 | 50代以降・富裕層・「最高級を試したい」人。 |
| SUQQU(スキンケア) | 高 | 顔筋マッサージ×艶肌。 | マッサージと併用するリフト感・艶感。メイクとの相性も◎。 | スキンケア時間を楽しみたい30〜50代。 |
| オバジ | 中〜高 | ビタミンC高濃度×即効系。 | 毛穴・くすみ・ハリへの“攻めのアプローチ”。 | 多少の刺激は許容しても即効性を求める20代後半〜40代。 |
| エリクシール | 中 | ドラスト発の総合エイジングケア。 | コスパと効果のバランス。つや玉・ハリ・美白をバランス良く。 | 30〜50代の“現実ライン”でエイジングケアしたい層。 |
まとめると、ドクター・シュトルムは 「オバジの攻めがきついけれど、ドラストレベルでは物足りない」
という人が選びやすい、“守りのハイエンド・アンチエイジング枠”と言えます。
7. 年齢・肌質別:どのアイテムを選ぶといい?
7-1. 女性向けおすすめパターン
① 20代後半〜30代:インナードライ&敏感寄り
- Basic:Cleanser(クレンザー)
- + Hyaluronic Serum(ヒアルロニックセラム)
- + Face Cream Light または通常のFace Cream
炎症を抑えながら、水分をしっかり抱え込む構成。
「まずは肌の土台とバリアを立て直したい」という時期に向きます。
② 30〜40代:くすみ・小ジワが気になり始めた混合肌
朝
- The Good C Vitamin C Serum
- → Face Cream(またはLight)
夜
- Hyaluronic Serum
- → Night Serum
- → Face Cream Rich
攻めすぎないビタミンCで透明感をプラスしつつ、
夜は保湿&ナイトリペア重視の構成。
「職場でも無理なく続けられる、穏やかだけど確実なエイジングケア」を目指す層にフィットします。
③ 40代以降:敏感気味だけど本格エイジングケアしたい
- Super Anti-Aging Serum(もしくはDay & Nightセット)
- + Face Cream Rich
- + 余裕があれば Lifting Serum をポイント使い
美容医療レベルの変化は求めず、
「炎症を増やさずに、ハリ感・密度感・艶を底上げしたい」人向けの構成です。
7-2. メンズ向けおすすめパターン
① スキンケア初心者〜30代半ば
- Cleanser(洗顔)
- + Face Cream Men(朝晩)
まずは「洗う・保湿する」の2ステップだけで十分。
ヒゲ剃り後のヒリつきや、肌のつっぱり感が気にならなくなりやすい構成です。
② 30代後半〜50代:乾燥&目元のしぼみ感が気になる
朝
- Hyaluronic Serum
- → Face Cream Men
夜
- Night Serum
- → Face Cream Men
特にヒゲ剃り直後は、 ミスト → ヒアルロニックセラム → Face Cream Men
の順番で重ねると、赤み・ひりつきをかなり抑えやすくなります。
8. まとめ:ドクター・バーバラ・シュトルムはどんな人向き?
- ドクター・バーバラ・シュトルムは、「肌を攻撃せず、炎症を抑えて老化をゆるめる」発想のドイツ発ドクターズブランド。
- 全ラインの核となるポースレイン(スベリヒユ)が、抗炎症・抗酸化・創傷治癒をサポートする。
- 代表アイテムはヒアルロニックセラム/フェイスクリーム/グッドCセラム/グロウドロップス/クラリファイングラインなど。
- 価格はハイエンドだが、敏感寄りの肌にも使いやすい“守りの高級エイジングケア”というポジション。
- オバジのような攻めのCケアがつらい人や、
ラ・プレリー級までは行かなくていいけれどワンランク上を試したい人に特に向いている。
一点豪華主義で取り入れるなら、
「ヒアルロニックセラム」+「自分の肌タイプに合うフェイスクリーム」の2点から始めるのが、
ドクター・シュトルムの世界観と実力を一番わかりやすく体感しやすい組み合わせです。
人気のコスメ系ブランド早見表 ― スキンケア・メイク・美容家電まで価格帯別に完全ガイド



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